能登半島地震、復興への祈りを器に託して
石川県金沢市で350年余の歴史を有する大樋焼。
そのルーツは加賀藩 前田家 第五代目当主が京都から裏千家四代 仙叟宗室 (せんそうしつ)を加賀藩の茶道奉行として
加賀の国に招き、大樋村に窯を開いたことに遡る。
大樋焼、現当主 十一代と十二代、初のコラボレーション展覧会となる「祈器(きき)」が麻布台ヒルズ ギャラリースペースにて開催される。祈る器に込められた思いは能登半島地震で被災した作家たちへのエール。
期間は4月27日(土)から5月23日(水)まで。
大樋焼 十一代 大樋長左衛門と十二代 奈良祐希は、能登半島地震の後に焼き上げた最新の作品をこの展覧会で披露。
大樋窯も被災し、自身や歴代の作品も甚大な被害を受けた状況で両氏は「創る」ことへの情熱を持ち続け、復興への強い願いを作品を通して表現している。
十一代 は破損した歴代の作品のかけらを寄せ集めてコラージュした作品を、十二代は代表作「Bon Flowe」の「能登ヒバ」バージョンをメインに最新作を展示する。
会期中は能登半島地震の被災地に届けられたインスタントハウスを使用してチャリティ茶会や
十一代 大樋長左衛門と十二代 奈良祐希によるトークイベントも開催予定。
大樋長左衛門 (大樋年雄)
大樋焼十一代当主。1958年石川県金沢市生まれ。1984年、ボストン大学大学院修士課程終了(M.F.A).
皇室とも所縁の深い大樋焼は日本国内に留まらず、十一代の作品はカウンティー美術館(ロサンゼルス)、ロスチャイルド家(スェーデン)を初め中国では「四季芳土」のブランドを展開。ハンガリー国家勲章叙勲、恩賜賞・日本芸術院賞受賞。
奈良祐希
大樋焼 十二代。陶芸家、建築家。1989年石川県金沢市生まれ。2013年東京藝術大学 美術学部建築学科卒業。
2016年多治見市陶磁器意匠研究所終了。2017年 東京藝術大学大学院 美術研究科建築専攻 首席卒業。
2021年より建築デザイン事務所EARTHEN主催。代表作は建築と陶芸が融合した<Bone Flowe>
Forbs にて世界の芸術分野に影響を与える「CULTUREーPRENEURS」30組に選出される。
概要
展覧会名:祈器(きき)
主催:大樋長左衛門窯、大樋美術館、麻布台ヒルズ ギャラリー、ソルト・コンソーシアム
協力:国立大学法人名古屋工業大学 北川啓介研究室、裏千家インターナショナルアソシエーション(UIA)有志
後援:石川県、金沢市、北國新聞社、MRO北陸放送
会期:2024年4月27日(土)-5月23日(木)
会場:麻布台ヒルズ ギャラリースペース(麻布台ヒルズ ガーデンプラザA 地下1階)
開館時間:10:00-20:00
入館料:無料
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